シェービングマグ
Shaving Mug
この華麗な陶磁器製のマグカップは、大正時代に西洋の習慣が普及する中で、日本の理容店や上流家庭の洗面所で用いられたシェービングマグ。
当時の男性の身だしなみにおいて、髭剃りは欠かせない行為であり、この道具は機能性だけでなく、西洋のアール・ヌーヴォーやアール・デコの影響を受けた華やかなデザインが特徴。
機能性と美意識
マグカップの縁には、口が一部突出した仕切り(または突起)が設けられています。これは、泡立てた石鹸をマグの内側に入れつつ、髭剃り用ブラシの毛先を休ませたり、水分を切ったりするために工夫された形状。
西洋式のデザインであるにもかかわらず、本品のように繊細な花柄や色鮮やかな絵付けが施された日本製が多く作られました。これは、日本の陶磁器職人の高い技術と、大正ロマンと呼ばれる当時の美意識が理容道具にまで浸透していたことを示している。
このシェービングマグは、西洋文化の受容と日本の伝統工芸技術が見事に融合した、大正時代の理容文化史を物語る貴重な資料。
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| 年代 | 大正9年(1920年)頃 |
| 用途 | シェービングクリームを泡立てブラシでつけやすくするための容器 |
| 分類 | シェービング |
