理容ミュージアム

日本剃刀

Traditional Japanese Straight Razor

日本剃刀は仏教の伝来とともにわが国に輸入されました。はじめは僧の頭髪を剃るのにつかわれていましたが、織田信長時代に月代(さかやき)を剃るのに使用され、やがて公家、大名につかわれるようになって一般に普及しました。明治31年8月の『時事新報』に、「異国船の横浜港に入り来たれば、わが髪結師、一挺の剃刀を携えて船中に出入りし、乗組員の顔をそりて意外の儲けにありつきしは、散髪流行前のことなり」とあるように、日本の髪結職は剃刀技術において特に秀れていました。レザー(西洋式剃刀)は紀元前600年頃、ローマで使用されたといわれています。14世紀になると優秀な鉄鉱が発掘された、ドイツのゾリンゲン地方などで刃物工業が発達して、すぐれたレザーが生産されるようになりました。これが日本に輸入されるようになったのは明治初期であり、西洋理髪と共に普及しました。その後国産レザーが生産されるようになりましたが、その性能はまだまだ輸入品に及ばず、昭和に入ってようやく優秀な国産レザーがつくられるようになりました。戦後は替刃が業務用にも普及してシェービング技術に大きな変化をもたらしました。

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年代 昭和
分類 シェービング
寄贈者 加藤嘉晴氏(埼玉)/本藤文雄氏(東京)/松村重貴智氏(東京)/大塚安夫氏(埼玉)